「中学生社長がプレゼンコンテストに出場してみたら」実験レポート

探究&実験レポート

今回は、中学生社長がプレゼンコンテストに出たら、どうなったのかというレポートです。2019年7月に出場した「Z世代のためのプレゼンコンテスト」の話しです。

中学生が出れるピッチ大会は見当たらない

中学生が出場できるピッチ大会はほぼありません。起業前〜起業してしばらくは、ピッチ大会を探していましたが、起業半年くらい経つと、ピッチ大会に出る時間があれば仕事をしていたいと思うようになり、そもそもどうしてピッチ大会に出たかったのかも思い出せない状態になっていました。

ですから、僕は「ピッチ大会に出る」という行動をしないことを選びました。

そんな時に、「Z世代のためのプレゼンコンテストに出ませんか?」と声をかけられました。誘ってくれたのは、学生団体「Sustainable Game」の代表をしている山口由人君でした。由人君は僕の1つ上の中学3年生です。「Sustainable Game」はSDGsをゲームのようにとらえながら、本気で社会課題に取り組む学生団体です。

学生団体「Sustainable Game」
https://www.sustainablegame.com/

この時は、由人君を「何かすごい人」という認識でどのようなことをしているか分かっていなかったので、「学生団体」というものに興味がありました。どんなことをしているのか知りたくなったのです。

そして、「プレゼンコンテストでは賞金が出る」という言葉に惹かれました笑

ぶっちゃけると、賞金目当てに決断しました。(正直すぎてすいません)

プレゼンコンテストに出るからには

出場するからには優勝を狙いたい。

どんな人が出場するかわかりませんが、Z世代(中学2年から大学4年まで)が対象だったと思います。おそらく僕が最年少でしょう。最年少というだけで有利でした。さらに起業しているというネタを持っているので、インパクトはあります。

僕はこのプレゼンオファーをいただく前にも何度か人前でプレゼンした経験はあります。でも実はプレゼンは苦手でした。

プレゼン修行をしている時期があり、いろいろな大人の人にアドバイスをもらっていましたが、「ここは笑いを取るためにこうした方がいい」と言われて次の人にアドバイス通りのプレゼンをすると「笑いとかいらないよね?」と注意されたり、とにかく、アドバイスもらっても、人によっては好みではないこともあって、もう誰のアドバイスも聞きたくないし、プレゼンするのも怖いと思う時期がありました。

そんな僕に転機がありました。

よこぜプレゼン部と蒲原さんとの出会い

↑蒲原さんと「よこぜプレゼン部」の会場で

そんなプレゼン嫌いの僕に蒲原さんが「よこぜプレゼン部に出てみないか」と声をかけてくださったのです。蒲原さんはサイボウズで働いている人ですが、公務員のことや地方のことを社会課題として取り組まれています。

「よこぜ」というのは埼玉県横瀬町のことで、「日本一チャレンジする町」と宣言している町で、町長さんに事業アイディアをプレゼンするチャンスがあるといううことでした。この時はまだ、企画の段階でプレゼン前でしたが、「中高生のプレゼンを通して横瀬の町や大人も含めて、年齢や立場の垣根を越えて楽しく繋がれる。そんな場づくりの実験をしてみたい」という思いを話してくださいました。

その企画段階でプレゼンターの1番バッターに選んでいただけたことが嬉しくて、僕はプレゼン嫌いなのも忘れて「出ます」と返事をしてしまいました。蒲原さんとはお会いしたことはなく、Twitterで僕を見つけて声をかけてくださったのです。

よこぜプレゼン部発足前の蒲原さんのnote
https://note.com/canbara/n/n1a3dc6576c57

第1回目の「よこぜプレゼン部」は「#起業」をテーマに2019年5月11日に開催されることになりました。

「よこぜプレゼン部」オフィシャルスポンサーMOVED渋谷さんとの出会い

「よこぜプレゼン部」には株式会社MOVEDというオフィシャルスポンサーがついていました。初企画のイベントにスポンサーをつけるとは、蒲原さん、すごいなと思っていました。

株式会社MOVEDの社長の渋谷さんはサイボウズのエバンジェリストなのだそうです。エバンジェリストという言葉をこの時初めて知ります。商品やサービスの良さを伝えるプロの伝道師、プレゼンターです。副業OKのサイボウズで渋谷さんも起業されたそうです。

スポンサーとして、渋谷さんがプレゼンする中高生にプレゼン指導してくれる特典がついていました。僕もサイボウズで渋谷さんにプレゼン指導を受けました。

この時のプレゼン指導がわかりやすく、そして今までお会いしてアドバイスをくださった大人とは違って、いっさいダメ出しをしないで、もっとよくなる方法を僕も納得できる説明で教えてくださったのです。

(上の写真のスライドは、この時の指導で変えてしまったので、記憶にも残っていないスライドでした。こんな文字だらけの資料を作っていたのか、と今振り返ってびっくりしていますが、この頃は真面目に作ってこのレベルでした)

↑プレゼン指導のおかけで自信を持って話せるようになりました
左からプレゼンター3人(近藤さん、山口さん、加藤)と渋谷さん
↑ 「よこぜプレゼン部」と横瀬町の人たち

このように、僕はよこぜプレゼン部に出ることを決め、渋谷さんにプレゼン指導をしてもらい、とってもいい感じの会場と参加者のみなさんのおかげでプレゼン嫌いを克服したのです。

プレゼンコンテストの練習

プレゼンコンテストのテーマは「あなた」でした。みんなから見た「あなた」つまり僕自信の自己紹介と、僕から見た「あなた」つまり会場にいる人に向けて「挑戦することの大切さ」「今を生きることの大切さ」を伝えるプレゼンをしようと思いました。

よこぜプレゼン部で作ったプレゼン資料を基本にして、「挑戦」の話題を多くしたパワポを作りました。ちょうど、出版クラウドファンディングも終わり、無謀な挑戦とも言われたけど達成できたエピソードも入れました。

これで優勝できないなんてことはないと思えるくらいのパワポになりました。

でも、トークは微妙に自信がない。

僕は、「よこぜプレゼン部」でプレゼン指導をしてくれた株式会社MOVEDの渋谷社長に「もう一度、プレゼンを見てください!」と頼んで、指導してもらいました。

↑サイボウズで2度目のプレゼン指導

↑渋谷さんがちょうど「伝わるプレゼンの法則100」というプレゼンの本を出版したばかりで、速攻買って、プレゼンに反映させました。

↑プレゼンで悩んでる人におすすめします。

このように、僕はプレゼンコンテスト前にプロの指導をもらって練習する機会があったので、ちょっとずるい状態ですね。でも誰が出るのかは直前まで知りませんでした。

Z世代のためのプレゼンコンテスト

出場者は8人で、中学生は僕だけ、高校生が6人、大学生が1人だったと思います。(違っていたらすいません)午前中からの開始でしたが、僕は午後から参加しました。なので、前半4人のプレゼンは聞いていない状態でした。

想像より会場が大きくて、人もそれないりにいて緊張はしましたが、練習通りに話すことができました。

そして、学生起業家の株式会社カーチCEOの中村さんより、企業賞をいただきました!(優勝というものはなく、審査員の方が賞を用意してくださっていました)

賞金ゲットしました!!!!!!!

コンテストでは、このような会場でプレゼンをするのも初めての方も出場していました。初めてはとても緊張すると思います。

実は僕も体が震えそうになって、震えを片手で抑えながらマイクを握って話をしました。見ていた人も、僕が緊張していることも分からなかったようですが、緊張や震えを見せないこともプレゼンターには必要だと思っています。

こうして、僕の初めてのプレゼンコンテストは賞金ゲットという結果でした。

中学生が出れるコンテストがほとんどないので貴重な機会をありがとうございました。コンテストは多分、もう出ないと思いますが、賞金に目が眩んで挑戦することがあるかもしれません。