親子起業1号?12歳で社長に!カードゲーム「ケミストリークエスト」を考案した米山維斗さん

親子起業

TANQ-JOB編集長の加藤路瑛です。今回は、僕が起業を決意するきっかけとなった米山維斗さん(ケミストリー・クエスト株式会社 代表取締役社長)を紹介します。

(画像提供:https://www.tfm.co.jp/smile/reports/tokyo/20171220)

会社紹介

ケミストリー・クエスト株式会社は、原子を結合させて分子を作っていくカードゲームを製造・販売している会社です。水素(H)、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)の原子カードを使って、二酸化炭素(CO₂)や水(H₂O)などの分子を完成させます。元素や分子を知らない子どもでも遊べるカードゲームです。現在は、新装版と入門編が販売されていて、シリーズ累計販売数は、12万6000部です。

米山維斗さんについて

米山維斗さんが、ケミストリー・クエスト株式会社を立て上げたのは12歳、小学校6年生の時です。1歳の終わりぐらいには、会話ができ、3歳になる前に、ひらがな、カタカナ、パソコン操作もマスター。4歳の時に宇宙に興味を持ち、化石や鉱物などに関心の幅を広げて、米山さんが小学3年生の時に考え出したのが、原子を結合させて分子を作って遊べるカードゲーム「ケミストリークエスト」でした。

プロフィール

米山 維斗
ケミストリー・クエスト株式会社 代表取締役

1999年5月11日 生まれ
日本化学会 会員
国際科学オリンピック 国際言語学オリンピック2017 日本代表 銅メダル (アイルランド ダブリン)
第一学習社 最新日本史図表 改訂21版 (高校教科書副読本 人物紹介)
化学グランプリ2015 銅賞
TISF 東京国際科学フェスティバル2014 実行委員会 副委員長
JCI 少年少女国連大使2013
アプリ甲子園2012 ファイナリスト
中国上海「週末画報」年刊「アジアの若き100人」選出(2012)

親子起業の第1号

米山さんは、2011年、当時12歳という史上最年少でケミストリー・クエスト株式会社を作り、取締役社長に就任しました。ケミストリークエストを考案し、世界に広めたかった米山さんは、科学技術分野の教育関連商品を扱う「株式会社リバネル」の社長、丸幸弘さんに相談に行き、

「米山くんが社長になればいいんだよ」と言われて起業を決意しました。

12歳では法人登記できないため、お父さんの米山康さんが代表取締役、米山維斗さんが取締役社長になる「親子起業」スタイルでした。お父さんが資金調達をし、150万円で会社を設立。15歳未満では印鑑証明が取れないため、法人登記ができません。そのため、米山さんは代表取締役にはなれません。そこで、米山さんが社長になるためには、親子起業スタイルが必要でした。

お父さんが代表取締役として法人登記します。取締役会を設置する株式会社を設立する場合には、取締役には印鑑証明は必要ありません。ケミストリー・クエスト株式会社も「取締役会設置」の株式会社を作っています。取締役会を設置する場合、最低4人の役員が必要です。ケミストリー・クエストの場合、お父さんが代表取締役、米山さんが取締役社長、あと2名は家族に協力してもらい会社を作りました。

米山さんは、印鑑証明が取得できるようになる15歳に代表取締役社長になっています。

米山維斗さんにインタビュー

加藤 路瑛
なぜ、親子起業スタイルで起業したのですか?
米山さん
父に代表取締役になってもらったのは、ご存知かとは思いますが15歳までは印鑑証明が取れない以上法律上致し方なかったからです。

ちなみに取締役会を作るためにほかの家族にも協力してもらっています。

私の場合は起業したかったわけではなく、自分が作ったカードゲームをより多くの人に遊んでもらいたくて、その手段として事業化を選択し、またその事業を進めるにあたって起業を勧めてもらい、それに至りました。

路瑛
親子起業で問題点はありましたか?
米山さん
特にはありませんでした。
路瑛
起業してよかったと思いますか?
米山さん
会社を作らなくとも商品にするところまではできたかもしれませんが、結果的に12万部以上売れたゲームについて自分にその権限が多くある状態にできたという点で意味はあったと感じています。

企業を作ってそこにいくらかほかの人に出資してもらったうえで、ゲームに出資する側になったわけです。個人ではできなかったと思います。

まとめ

12才で起業した米山さんは、僕の起業のきっかけを作ってくださった方として、尊敬していますし、憧れでもあります。12歳で起業し、売れるカードゲームを作っていることに衝撃を受けました。僕が米山さんの存在を知ったのは12才ですが、中学1年生でした。同じ年で、すごい挑戦と実績を出していることを知り、そして、子どもでも起業できることを教えてくださった米山さんに感謝しています。

僕が調べた限り、15才未満で親子起業している第1号が米山さんだと思います。米山さんにとっては、親子起業は単なる手段だったそうですが、法律の中でやれることを見つけて社長になったのはとてもすごいことだと思いました。